2016年2月8日月曜日

燃油サーチャージ廃止がJAL国際線で実施された時に慌てないためのQ&A


2016年4月1日はお得に海外旅行を楽しむ方にとって重要な1日になると管理人は考えています。

なぜなら、最近の原油価格低迷の影響で飛行機の運航に必要なジェット燃料の価格も下落し、国際線の航空券を予約する時に必要な燃油サーチャージが廃止される可能性が高いからです。

その結果、実際に4月1日の燃油サーチャージ廃止が実施された場合には、そのたった1日前の3月31日の予約に比べて、とてもお得に海外旅行が楽しめることになります。

ただし、燃油サーチャージ廃止のメリットを活用するためにはいくつか注意点があるのも事実。

そこで今回の記事では、2016年4月1日に燃油サーチャージが廃止されても慌てないためにQ&A形式で注意したいポイントをまとめてみたいと思います。

その気になるQ&Aは、
1、いつから実施されますか?
2、どんな航空券が対象ですか?
3、何円お得になりますか?
4、廃止にならない可能性もありますか?
5、今後の展望はどうですか?
6、すでに予約済みではメリットを受けられませんか?
7、どんな航空券が返金を受けられる対象ですか?
8、どんな方法で返金されますか?
9、返金される金額はいくら位ですか?
10、その他の注意点はありますか?
という合計10個です。

それぞれ見ていくことにしましょう。

Q1、
いつから実施されますか?

A1、
燃油サーチャージの廃止が実施された場合、2016年4月1日に新しく予約と発券を行った国際線航空券を対象に燃油サーチャージが請求されないようになります。

ちなみに、正式な発表は2016年2月中旬から下旬に予定されています。

参考リンク:
国際線「燃油特別付加運賃」 の改定時期、適用条件
JALさんより)


Q2、
どんな航空券が対象ですか?

A2、
国際線航空券が対象になります。

また、お金を払って購入する有償の国際線航空券だけではなく、マイルを利用した国際線特典航空券も燃油サーチャージは不要になることも重要なポイントです。

一方で、国内線航空券は特典航空券も含めて燃油サーチャージはこれまでも請求されていないので、燃油サーチャージ廃止の影響は受けません。

参考リンク:
国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内
JAL国際線特典航空券に必要なマイルと負担金額
JALさんより)


Q3、
何円お得になりますか?

A3、
廃止前日の2016年3月31日発券分までは、日本からの往復で、
  • 韓国、極東ロシア:600円
  • 中国、台湾、香港:3,000円
  • グアム、フィリピン、パラオ、ベトナム:4,000円
  • タイ、シンガポール、マレーシア:6,000円
  • インドネシア、インド、スリランカ、ハワイ:8,000円
  • 北米、欧州、中東、オセアニア:14,000円
の燃油サーチャージがそれぞれの目的地ごとに必要になっていました。

その燃油サーチャージが廃止になった場合、少なくとも600円、最大で14,000円もお得になります。

参考リンク:
2015年12月1日から2016年3月31日発券分までの燃油サーチャージ金額
JALさんより)


Q4、
廃止にならない可能性もありますか?

A4、
これまでのジェット燃料価格や為替の推移から考えると、何も問題がなければ、2016年4月1日からの燃油サーチャージ廃止はこのまま行われるはずです。

しかし、燃油サーチャージを決めるためのルールは、JALさんなど航空会社側によって大小様々な変更も行われてきました。

そのため、廃止が期待されているタイミングでの大幅なルール変更が行われてしまった場合、残念ながら廃止されず、一定の値下げのみになる可能性もあります。

管理人作成の関連記事:
JAL国際線燃油サーチャージ 激動の10年を振り返ってみる

参考リンク:
国際線「燃油特別付加運賃」の改定を申請 ~2015年度の適用条件を決定~
JAL国際運賃プレスリリース一覧
JALさんより)


Q5、
今後の展望はどうですか?

A5、
一度燃油サーチャージが廃止になった場合でも、その後、ジェット燃料価格の高騰、為替相場の大幅な円安進行などによって、燃油サーチャージが復活する可能性があることには要注意です。

実際、前回燃油サーチャージが廃止されたのは2009年7月から9月の3ヶ月のみで、2009年からは一度も廃止されることなく、これまで燃油サーチャージが請求され続けてきました。

参考リンク:
2009年7月から9月までのJAL国際線燃油サーチャージ(廃止)
2009年10月から12月までのJAL国際線燃油サーチャージ(再設定)
JALさんより)

 
Q6、
すでに予約済みではメリットを受けられませんか?

A6、
燃油サーチャージが廃止される前に国際線航空券が発券され、すでに燃油サーチャージを支払ってしまった場合でも、差額調整として返金を受ける形でメリットを受けることは可能です。

具体的には、燃油サーチャージが廃止後に、日本から海外に出発する国際線第一区間を含めた予約変更を行った場合、すでに支払った燃油サーチャージがすべて返金されることになります。

管理人作成の関連記事:
燃油サーチャージの値下げ後の特典航空券の予約変更では差額の返金や払い戻しは行われるのか

JAL国際線特典航空券で燃油サーチャージ金額の値下げが予想される時にそのメリットをしっかり受けるための2つの方法 


Q7、
どんな航空券が返金を受けられる対象ですか?

A7、
国際線第一区間の予約変更が可能なことが条件になるため、
  • 普通運賃など有償の国際線航空券のごく一部
  • JAL国際線特典航空券
が燃油サーチャージ廃止の恩恵を受けられる対象になります。

それ以外の国際線特典航空券では、予約変更に大きな制限が設けられていて、一度払い戻しを行う必要があるため、数万円にもなるその手数料の負担を考える必要があるのは注意が必要です。

参考リンク:
JALエコノミークラス普通運賃 運賃規則
JALダイナミックセイバー割引運賃 運賃規則
JAL国際線特典航空券 マイル引き落とし後の変更
未使用特典の払い戻しサービス
JALさんより)


Q8、
どんな方法で返金されますか?

A8、
発券時に燃油サーチャージの支払いを行ったクレジットカードにマイナス請求が計上される形で返金が行われます。

そのため、そのクレジットカードに返金額よりも大きな請求が他にある場合は請求金額の減少、返金金額よりも少ない請求しかない場合はクレジットカード会社による振り込みが行われます。

管理人作成の関連記事:
燃油サーチャージの変更月に特典航空券を変更した時、どのように差額は返金されるのか

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Q9、
返金される金額はいくら位ですか?

A9、
2016年4月時点で有効期限が最大1年の国際線航空券の予約変更の結果、返金が受けられるのは、2015年4月以降の発券分です。

また、2015年12月1日にも1度燃油サーチャージ金額の値下げが実施されているので、発券時期によって返金金額は異なります。

具体的には、
2015年4月1日から11月30日発券分:
  • 目的地ごとに1,000円から21,000円返金
2015年12月1日から2016年3月31日発券分:
  • 目的地ごとに600円から14,000円返金
という結果になります。

管理人作成の関連記事:
2016年4月にJAL国際線燃油サーチャージが廃止された時、どんなことが起こるのか


Q10、
その他の注意点はありますか?

A10、
注意点としては燃油サーチャージの返金のためだけに国際線第一区間変更を一度行い、その後、できるだけ素早く元に戻すというような計画はあまりおすすめできないということです。

特に、人気のある時期や路線の場合、合計2回の予約変更を行う間にせっかく確保していた席を失う可能性も高くなり危険です。

そのため、燃油サーチャージの返金はあくまで必要な予約変更を行った時に付いてくるおまけと考えるべきでしょう。

また、2015年11月1日から、JAL国際線特典航空券のファーストクラスやビジネスクラスの必要マイル数増加の改悪が実施済みですが、すでに発券を完了した国際線特典航空券の予約変更では、改悪で増加した差額マイルを請求されることはありませんから、その部分を不安視する必要はありません。

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改悪前に発券済みのJAL国際線特典航空券を2016年4月の燃油サーチャージ廃止後に予約変更した時、大幅に増加した必要マイルは請求されてしまうのか

2015年11月からのJALマイルを利用した国際線特典航空券改悪のためのQ&A



以上が管理人が考える、燃油サーチャージ廃止が実施された時に慌てないためのQ&Aです。

確かに、燃油サーチャージについては、様々な数字や用語、そしてルールが飛び交い、少し複雑な印象を感じる方も多いかもしれません。

しかし、燃油サーチャージが廃止された場合、2016年4月1日以降に新しく国際線航空券を予約する方はもちろん、これまでに国際線特典航空券を発券している方も意外にメリットを実感できるチャンスはあるわけです。

そう考えてみると、今後の燃油サーチャージについての発表を少し注目してみるのも、お得に海外旅行を楽しむためにはおすすめだと思いますよ。




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