2014年10月2日木曜日

燃油サーチャージの値下げ後の特典航空券の予約変更では差額の返金や払い戻しは行われるのか

毎日の生活の中でコツコツとJALさんのマイルを貯めている管理人宅ですが、その使い道はというと、基本的に国際線の特典航空券に利用することにしています。

管理人宅も、2015年夏の海外個人旅行向けに、国際線特典航空券の予約が開始される330日前となる2014年9月の時点で予約は完了しているのですが、最近になって少し気になることがありました。

それが、燃油サーチャージ額の変動です。

というのも、JALさんやANAさんでは、ジェット燃料の購入価格に大きな影響を与えるシンガポールケロシン市況価格平均を元に2ヶ月毎の燃油サーチャージ額の変更を行われているのが現状です。

その変更の結果、2014年9月まではヨーロッパまでの往復で50,000円に設定されていたものが、2014年10月からは42,000円に値下げされ、往復では8,000円分の割引になりました。

管理人作成の関連記事:
12月からは1万円の負担増?管理人が2013年の特典航空券を11月中に発券したかった理由

参考リンク:
2014年4月1日から9月30日発券分までの燃油サーチャージ金額
2014年10月1日から11月30日発券分までの燃油サーチャージ金額
JALさんの国際運賃プレスリリースより)


では、2014年9月までに予約と発券が行われ、50,000円分の燃油サーチャージをすでに支払った特典航空券利用者にも、自動的に8,000円分の割引が適応されるのかというと、そうではありません。

というのも、国際線第一区間を変更する場合のみ、差額が発生する場合、追加金額の支払いや払い戻しなどの差額調整が行われるというルールになっているからです。

参考リンク:
国際線「燃油特別付加運賃」「航空保険特別料金」のご案内
JALさんより)


つまり、日本からの出発する特典航空券の場合、国際線第一区間になる出発時のフライトの変更を行った際には、燃油サーチャージの割引が適応されるということです。

具体的には、東京とパリの単純往復の特典航空券では、
A、東京(羽田)→パリ(シャルル・ド・ゴール)
B、パリ(シャルル・ド・ゴール)→東京(羽田)
の中の、Aの旅程を変更した場合、差額調整が行われ、Bの旅程のみを変更した場合は、差額調整は全く行われないということになります。

ちなみに、通常購入する有償の航空券の場合、この燃油サーチャージの差額調整が問題になりにくい原因としては、国際線第一区間の変更が可能な運賃自体が比較的高価に設定されていて、リーズナブルな航空券として一般的なダイナミックセイバーなどは、予約変更自体ができず、取消手数料や払い戻し手数料を支払ってキャンセルを行い、再度予約することが必要だからです。

参考リンク:
日本航空ダイナミックセイバー7 ヨーロッパ行
JALさんより)


では、実際に、2014年9月に予約と発券を完了した国際線特典航空券の国際線第一区間の変更を行うと、どのようなことが起こるのでしょうか。

予約の変更は、JALさんのホームページからログインを行った状態で行えます。

希望する予約変更後のフライトを選択するなどして、予約変更の手続きを進めると、
国際第1区間となる便が変更となったことで、同便を基準に定められる税金・燃油特別付加運賃等に変更が生じました。
変更後の税金等 ¥,
変更前の税金等(最初の予約時にお支払済み) ¥○○,○○○ 
払戻し額 ¥○,○○○ 

上記払戻し額は、最初の予約時に税金等をお支払いただいた、お客様のクレジットカードに払戻しいたします。
(上記の払戻し額は目安で、実際の金額とは異なることがあります。)
払戻しには2~3ヵ月かかります。ご了承ください。
なお、航空券の再発行には数日かかる場合があります。
航空券の再発行が完了するまで再度予約の変更をすることはできません。
といった注意が表示され、燃油サーチャージ金額の差額調整が行われる予約変更ということを知らせてくれます。

その後、手続きを完了すると記載されたボタンをクリックして予約の変更は終了です。

注意事項にも記載されているように、2ヶ月から3ヶ月程度で、クレジットカードへの返金が行われることになります。

ただし、この燃油サーチャージの差額調整を利用する時に、2点だけ注意点が存在するのも事実です。

まず1つめは、差額調整では常に返金が行われ、お得になるわけではないということです。

というのも、確かに2014年9月発券の予約を2014年10月に予約変更を行った場合、差額調整として往復分で約8,000円の返金が受けられるのですが、予約を行った時期によっては、燃油サーチャージがもっと安価な時期に予約や発券を完了しているケースも考えられるからです。

その場合、逆に増加分の燃油サーチャージが請求され、結果的に負担が増えてしまうという可能性もあります。

そのため、国際線第一区間の変更を行う際には、実際に予約を完了した時期とその時の燃油サーチャージの金額を確認しておくことも忘れるべきではないでしょう。


2つめは、十分に空席に余裕がない限りは、燃油サーチャージの差額調整のためだけに国際線特典航空券の予約変更を行うべきではないということです。

というのも、国際線第一区間の変更を行った場合、eチケットの航空券情報の更新が必要になるためか、オンラインの予約表示では、
特典予約です。
航空券情報が確認できません*ので、予約変更をご希望の場合はお電話で承ります。
*予約変更してすぐであれば、eチケットの航空券情報が更新中であることを意味します。その場合は数日後にはこのメッセージは消え、「eチケットお客様控を表示・印刷」ボタンが表示され、操作できるようになります。
JALホームページではこの予約は変更できません。変更をご希望の場合はお電話で承ります。

という注意画面が表示され、すぐにもう一度予約変更が行えるわけではないからです。

管理人のこれまでの経験では十数時間から約24時間ほどの時間経過後、予約の変更などがオンライン上で可能になります。

もちろん、オンラインでの変更にこだわらず、電話等でのオペレーターさんに依頼しての予約変更は可能でしょうが、予約変更後のすぐに行う再度の変更ということはJALさんのオペレーターさんが把握することになりますから、管理人としてはあまりおすすめしたくないというのが正直な部分です。

その結果、せっかく希望日で確保していた特典航空券を失ってしまうリスクも想像以上に高いものになってしまいます。

特に、繁忙期の特典航空券の場合、空席待ちも多く見られる程の貴重なチケットという考え方もできますから、それを失いかねないリスクはできるだけ避けるべきでしょう。


とはいえ、燃油サーチャージの差額調整は、より条件の良いフライトへの変更や、今現在予約しているフライトに多くの空席がある場合などは、利用する価値がある仕組みだと管理人自身感じているのも事実です。

特典航空券を活用しているという方は、燃油サーチャージの金額が頻繁に変わる時期などのために覚えておいても損はないと思いますよ。




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